大学アドミニストレーターを目指す大学職員のブログ

高等教育関連の話題が中心。最近は補助金やIR、SDの話題が中心です。

IRと大学職員⑯職員人事異動問題と「SIR-OC」の発足

 職員がIRを担当すると、1つの問題として言われ続けているのが、人事異動でIR担当者になったものの「何をすればいいか分からない」というWhatや概念や文脈は分かるけど「どのようにしたらいいか分からない」というHow、またこの語句の意味が分からないという事が往々としてあると聞きます。

 また前任者いても、数日間の引継ぎだけでは全ての経験や知識が引き継げるわけではなく、やる事は分かるけど、背景が分からないとかといった問題もあります。

 

 IRの人材について話をするうえで、教員だと他大学へ行かれてしまうケースがある&職員は定期的な人事異動があるといった問題は、「課題だよね」と言われ続けておりました。そこで専門職の議論とかも加わってくる訳ですが、IR担当になり常に疑問や課題・不安を抱えている職員が一定数いるのは事実です。

 そこで、大学や高等教育機関関係者を対象としたIRやデータに関して情報交換や学びあいをするオンラインコミュニティを立ち上げました。なお、このコミュニティは特に下記の人のような方にご参加いただきたいと思っております。

 ・IR担当になって、不安や悩み、課題を抱えている。

 ・IR担当ではないけど、データ収集や分析や方法に課題や悩みがある。

 ・そもそもIRが何かが分からない

 

名称:SIR-OC(Staff Institutional Research  Online Community)

対象:大学及び高等教育機関対象者

   ※IR担当者に限らず、大学職員でデータの収集・分析・活用に悩みがあると

    いう人も大歓迎です。

   ※企業の方はご遠慮いただいております。

申込方法:次のURLから、申請して下さい。実名でも匿名でも構いません。

     参加申請 - サイボウズLive

     申請をいただいた後、コーディネーターが承認しますと参加できます。

     申請がうまくできない方は、daigaku23@gmail.comまでご連絡下さい。

参加ルール:①初心者・初歩の質問・相談は大歓迎です。

      ②個人的な攻撃や名誉を傷つける行為は厳禁です。

      ③内容によっては、センシティブな事もあります。コミュニティ内での

       情報の取り扱いは注意して下さい。

その他:①このコミュニティは2017年末を1つの区切りとする予定です。

    ②掲示板だけのやり取りだけではなく、チャットでのリアルタイムでの

     セッションや、実際に集まっての勉強会も開催を考えています。

    ②日本の高等教育機関におけるIR人材と職員に関してコミュニティの

     成果の取りまとめや分析を行い及び発表を行う場合があります。

     その際は個人情報や所属機関を特定できる情報は適切な取り扱いを行い、成

     果は参加者に還元致します。

連絡先:daigaku23@gmail.comまで。

1事例を大学職員全体と思う怖さ

 自分が学生の時は、教務課にも学生厚生や学生成果課などはほとんど行った事なく、大学の購買で働いていた時に、総務とか知らない部署の配達にまわり、色んな部署が学生から見えない所にあるもんだなと思いました。まあ当時はどのくらいの大学職員が働いているかなんて、分からないものですよね(情報公開も職員数を公開している大学はあったりなかったりですので、認証評価の報告書等から見ることができたりします)

 

 この大学職員ですが「大学職員は~」とか、一言で括られて話をされる事がよくあります。(私の親も「大学職員は~」と友人が大学で働いていたちょっと昔の話をします)※ここでいう大学職員は、文部科学省では教員や技術職員も含んでいますが、この記事の話をする上で事務職員を指します。

 確かに「大学職員論」に関する本があったり、大学職員の役割みたいな議論がされていたりします。ただ内容によっては、それは本当にそうであろうか?、大学や短期大学はたくさんある、大学の設置形態(国公私や、私立だと宗教系やオーナー系などなど)によって大学職員と一括りでできない場合もあります。

 そこでまずは大学がどのぐらいあるか、大学職員はどれぐらいいるかを学校基本調査から見てみましょう。

統計表一覧 政府統計の総合窓口 GL08020103

上記は昨年度の学校基本調査(平成27年度対象)表から、大学及び短期大学数、そして職員数は下記の通りとなります。

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大学は約1,100、職員は本務者だと約24万人います。またこれに当てはまる

今回活用したのは経済産業省の企業活動基本調査です。こちらも平成27年度の結果が最新なので、大学数や職員数に近い業界を調べてみます。

平成28年企業活動基本調査速報-平成27年度実績-|経済産業省企業活動基本調査|経済産業省

金属製造業の企業数1,052、従業員数の250,842名でした。(また従業員だけなら業務用機械器具製造業243,468名、医薬品・化粧品小売業266,148名などがありました。)金属製造業の従業員研究はあるのでしょうか。

 

 

 新卒採用や中途採用で、大学職員とは何のか?また待遇はどうかといった事を調べる事もあるでしょう。ただ、企業でも営業所や支店、上司によって違うように大学もたくさんあり、キャンパス・部署もたくさんあります。ネットで見る様々な情報は、あくまでも一つの事例であり、メタ的にしたものではないという事を踏まえないといけないなと思います。

(自分もツイッターで呟きますが、それは所属機関含め他大学職員の友人から聞いたものですので、量的に証明したものではないです) 

学内でSDを検討する際に、どのように考えるか(試案)

 学内でSDを検討していると、到達目標はどうするか、内容はどうするか、対象者はどうするかと考え悩んでいくことになります。日常業務がある中でそんなに回数が出来るものではないですし、3年ぐらいの計画で一歩一歩やっていけばよいのかなと思っております。そんな事を考えながら、下記の表はSDを考える際にどうだろうと試案したものです。

 SDの内容でマクロからミクロに振り分けてみて、活動規模(もしくは活動主体としてもいいと思います)を3段階に分けてみて、想像でどれが向いているかを○・△・×で入れてみました。

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 なお、○・△・×はとりあえずですので、例えば「法人や大学」が、個人の能力の育成にe-ラーニングツールを用意し、推奨するとなると、×が○になる場合もあります。(これは組織によりますね)あとミドルレベルはもっと色々あるかと思います。

 このあたりは、今年や来年あたりの各大学の制度やSDの実例を見て、整理していっても良いのではと思っています。(やるかは未定)

※この記事は、まだ漠然としているので、自分の思考によって、内容が変わる可能性があります。

【コラム】他者の自己啓発に干渉したがる人達

 自分は業務以外の時間は個人の自由であるし、人によって様々であると思っています。同様に、自己啓発についても「取組むか、取組まないか」は自由であるし、何をするかも自由であると思います。

 自分はブログも自身の考えや学びのメモのツールですので、自己啓発の一部ではありますが、自己啓発に関していくつか疑問に思う点があります。

自己啓発は、業務の向上の為に行わなければならない。

○「~~に取組む事はすべきではないよ」と、ありがたい言葉を頂戴する。

○そんな暇があっていいよね。暇なら仕事できるでしょ?

○自分たちで業務時間外に自主的な勉強会をやろうとすると、横から「~の内容をしなさい!」と指導を受ける。

○個人に資するものは許されない。

○本来は自己のキャリアを実現するためなのに、所属機関でのキャリアを実現するためのものと思われている。

 まだありますが、とりあえずはこんなもので。ここにいくつか共通するのは、個人の(プライベートを主とした)時間の使い方や価値観に踏み込んでくるものが多いのではと思っています。

そもそも自己啓発は、人によって様々な目的や価値観がある訳です。例えば下記の図は少し目的を分解してみたものです。f:id:as-daigaku23:20170710114758p:plain

人によって分解するとどういうキーワードが出てくるかは違うと思いますが、この比率も違います。

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 例えば個人が大きいケースもあれば、組織のために、昇進昇格のためにするケースもあり、価値観や判断基準は人それぞれであるわけです。ただ人によっては組織志向が強い人(例えば上の役職)が個人志向に強い人(例えば部下)に対して、人の自己啓発にあるべき論をする場合があります。

 しかし、その人のキャリアに責任を持てるのであればともかく、この時代では、同じ職場に定年まで勤め上げるかどうかは分からない時代です。周りからの意見は、全て切り捨てろとは言いませんが、参考にしながらも、自身が責任を持ってやっていくしかないのではと思っています。(まあ自分のお金や時間を使った学びや経験の成果は、自己に活かそうが、業務に活かそうが、自身の責任であり、言われる事は横に積んでおけばいいのではと思います)

平成28年度大学基準協会の評価を受審した大学の報告書から見るSDの事例

 SDの義務化に伴い、「SDをどうしよう」と悩み、計画を立てているという大学も聞きます。ただSDは、大学のホームページ等で情報公開をあまりしている大学があまりなくて、調べるのもちょっと大変です。

 そこでふと思ったのが、認証評価の自己点検評価報告書は原則として大学のホームページで公開しているのだから、そこからSDを何をやっているかを概略だけでも拾えるのではと思い、少し調べてみました。注意としては下記の通りです。

①平成28年度の大学基準協会の認証評価を受審した大学。かつ、大学基準協会からの評価結果の中にSDや職員研修が言及されていた大学(35大学)

②自己点検評価報告書は平成27年5月時点の結果であるため、必ずしもSDの義務化に対応しているわけではない。また対象は事務職員のみを記載した場合もある。

大学基準協会の評価基準「管理運営・財務」の管理運営の評価の視点「事務職員の意欲・資質の向上を図るための方策を講じているか。」に該当する箇所を今回は参考にしています。なお、この評価の視点の中には人事制度についても言及していますが、それについては今回は入れていません。

※なお、参考とした大学及び参考URLは最後に記載します。

 

まず35大学の中でよく出てくるキーワードを並べてみます。なお、認証評価の報告書は概要のみ記載し、別添資料で詳細を説明する事がほとんどです。

 

Ⅰ.主に学内

・学内研修

 主に大学(法人)全体の職員を対象とした研修。集合型研修

・階層別研修

 職位等別の研修

・テーマ(目的)別研修

・新規採用研修

・情報セキュリティ研修

・ハラスメント研修

コンプライアンス研修

・英会話レッスン

 毎週1回90分半期20回(年間40回)

・外部研修報告会

タイムマネジメント研修

ロジカルシンキング研修

コンプライアンス研修

 

Ⅱ.主に学外

・大学院への派遣

 例えば自学の大学院への派遣。勤務時間免除や学費等の一部負担。桜美林大学大学院アドミニストレーション研究科への派遣。

・学外の出向研修

 例えば次の主催団体の研修等に参加「文部科学省、私学事業団、日本学生支援機構、国立情報研究所、私立大学図書館協会、全国大学保健管理協会、各種学会(大学行政管理学会や大学教育学会など)、公立大学協会、各種自治体(主に公立大学)、各大学コンソーシアム、大学入試センター、大学評価コンソーシアム」

・e-ラーニングや通信講座

 例えば私立大学連盟のプログラム

・海外研修

 英語研修

 

Ⅲ.自己啓発支援

 教育機関への通学、研修・セミナーの補助、通信教育の受講、資格試験関連の補助

 

そして、少し気になったものを抜き出してみました。

・研修会・セミナーの参加・報告については人事考課や特別加算減算項目の加点項目として位置づけ(共愛学園前橋国際大学

・自主的な勉強のグループへの助成。例えば簿記など(下関市立大学

・勤務時間外による自主勉強会(神戸女子大学

・「知性×行動特性」学習プログラム報告会、キャンパスソーシャルワーカーと学ぶ「障害学生への合理的配慮」(中央大学

・「SDクラブ」の開設。互いに講師になり、研修会の実施(藤女子大学

 

 おそらくは、どの大学もここに記載した内容のどれかはやっているのではないかと思います。またここに記載されているものでSDをいうのかどうかは、各大学の判断によるのですが、SDの義務化においても、各大学がどのように考えるかや方針を示すかが問われるのではないかと思っています。(義務化に伴い、次はSDにどう参加してもらうかといった悩みも出てくるのでしょうね。業務より研修が大事になってしまっては困りますが、仕事や学び・研修よりルーチンワークが大事になってしまうのも困るケースですね。)

 

<参考> 

as-daigaku23.hateblo.jp

 今回参考の大学一覧(順不同)

つくば国際大学

http://www.ktt.ac.jp/tiu/about/inspection/tiu-inspection-27.pdf

愛知淑徳大学

http://www.aasa.ac.jp/guidance/efforts/accreditation.html

京都産業大学

https://www.kyoto-su.ac.jp/about/torikumi/hyouka.html

広島市立大学

https://www.hiroshima-cu.ac.jp/aboutus/content0016.html

共愛学園前橋国際大学

http://www.kyoai.ac.jp/?p=27

熊本県立大学

http://www.pu-kumamoto.ac.jp/about/plan/tenken-hyouka/tenken-hyoka_ninsyo.php

宮崎公立大学

http://www.miyazaki-mu.ac.jp/university/attestation.html

岐阜聖徳大学

http://www.shotoku.ac.jp/outline/self-inspect.php

下関市立大学

http://www.shimonoseki-cu.ac.jp/hojin/

ノートルダム清心女子大学

http://www.ndsu.ac.jp/about/result/

高崎経済大学

http://www.tcue.ac.jp/about/hyouka/ninsho/index.html

常盤大学

http://www.tokiwa.ac.jp/tokiwa/report/2016/juaa/

神戸女子大学

http://www.yg.kobe-wu.ac.jp/wu/guide/check/

神戸市看護大学

http://www.kobe-ccn.ac.jp/guide_college/information_disclosure/kohyo.html

高崎健康福祉大学

http://www.takasaki-u.ac.jp/outsider/

城西国際大学

http://www.takasaki-u.ac.jp/outsider/

昭和薬科大学

http://www.shoyaku.ac.jp/about/accredited/

国立音楽大学

http://www.kunitachi.ac.jp/introduction/feature/evaluation.html

城西大学

http://www.josai.ac.jp/about/activity/evaluation.html

東京歯科大学

http://www.tdc.ac.jp/college/information/tabid/207/Default.aspx

東京女子大学

http://office.twcu.ac.jp/univ/about/gp/valutaion/

東京電機大学

https://www.dendai.ac.jp/about/tdu/valuation/h27.html

大阪経済大学

http://www.osaka-ue.ac.jp/profile/grading/result2017.html

中央大学

http://www.chuo-u.ac.jp/aboutus/overview/evaluation/accreditation/

成蹊大学

http://new.seikei.ac.jp/university/edu_info/management/hyouka.html

聖マリアンナ医科大学

http://www.marianna-u.ac.jp/houjin/disclosure/tenken.html

藤女子大学

https://www.fujijoshi.ac.jp/guide/jikotenken_hyoka/

白鴎大学

http://www.hakuoh.ac.jp/about/about_06.html

山形県立保健医療大学

http://www.yachts.ac.jp/off/daigakuhiyouka.html

藍野大学

http://univ.aino.ac.jp/oneself/pdf/jiko2017.pdf

北里大学

https://www.kitasato-u.ac.jp/daigaku/education_info/index_accreditation.html

福井県立大学

http://www.fpu.ac.jp/about/evaluation/

東北福祉大学

https://www.tfu.ac.jp/aboutus/evaluation.html

名古屋外国語大学

http://www.nufs.ac.jp/outline/disclosure/assessment/index.html

明治薬科大学

https://www.my-pharm.ac.jp/koho/oi_scsa_dkk_dh.html