大学アドミニストレーターを目指す大学職員のブログ

高等教育関連の話題が中心。最近は補助金やIR、SDの話題が中心です。

SDの混乱~SDとFDは明確に~

 「大学設置基準等の一部を改正する省令」(平成28年文部科学省令第18号)が平成28年3月31日に公布され、平成29年4月1日から施行され、各大学はSDを取り組むことが求められています。最近はSDの義務化に関して、これを主題としたセミナーやシンポジウムの開催がされていますね。

 各大学がSDをどのようにしたらいいか、試行錯誤もしくは悩んでいるのは、今回のSDの対象に教員が含められた事も一因なのではないかと思います。

 <参考>過去の関連記事 

as-daigaku23.hateblo.jp

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まずはこの整理をつける為に、SDの義務化に関する大学設置基準該当箇所を見てみましょう。 これは大学設置基準の第四十二条の三が該当します。

大学は,当該大学の教育研究活動等の適切かつ効果的な運営を図るため,その職員に必要な知識及び技能を習得させ,並びにその能力及び資質を向上させるための研修(第25条の3に規定するものを除く。)の機会を設けることその他必要な取組を行うものとする。 

 ここにはSDは、「教育研究活動の適切かつ効果的な運営を図るための研修や他に必要な取組みとされています」。また下線ではこの規定から除くものが明示されています。これは一体何でしょうか?

(教育内容等の改善のための組織的な研修等)
第二十五条の三  大学は、当該大学の授業の内容及び方法の改善を図るための組織的な研修及び研究を実施するものとする。

 第二十五条の三は、FDについて規定しているものである事が分かります。

<参考>

Q2 大学が充実した教育の場となるためには、大学の先生がしっかりとした教育指導方法で授業を行うことが大事だと考えますが、これについて大学では何か取組を行っていますか。:文部科学省

 つまりSDについて定めた第四十二条の三と第二十五の三は、別である事がはっきりします。言い換えるとSDとFDは別であり、整理するとこうですね。

SD=教育研究活動の適切かつ効果的な運営を図るための研修や他に必要な取組み

FD=授業の内容及び方法の改善を図るための組織的な研修及び研究

 

まあ省令上はこうなのですが、事例はFDなのかSDなのかは中々判断がつかないものがあります。だいぶ前の資料ですが、下記のリンク先をご覧ください。

中央教育審議会 大学分科会 制度部会(第21回(第3期第6回))議事録・配付資料 [資料5−3] 2 FDの定義・内容について−文部科学省

絹川正吉先生、舘昭先生編著の『学士課程教育の改革』(平成16年 東信堂)にFDの活動が引用されています。

ただこの中には最近のSDの概念に含まれるものとして「大学の理念・目標を理解するワークショップ、教育制度の理解(学校教育法、大学設置基準、学則、履修規則、単位制度f度)※原文ママ、研究と教員の調和を図るシステムと学内組織の構築の研究、大学の管理運営と教授会権限の関係についての理解、自己点検・評価活動とその活用」(絹川正吉、舘昭編著『学士課程教育の改革』(平成16年 東信堂))といったものがあるのではないかと考えています。過去の記事も合わせて考えてみると、こんな事が言える・考えられるのではないかと思います。(ただしSDやFDの定義や役割の時代による意味の遷移については今後調べる必要があると思っています)

①FDとSDは定義や対象が変わるとともに、同様に高等教育政策や大学の状況によって意味する具体的取組みや活動が変わっている可能性がある。

→大学では、各組織の文脈にあったFDとSDをどうするかを明確にし、それらを学内外に明示するとともに、大学構成員への理解をさせる事が不可欠。

②SDが義務化になっても、FDがなくなるわけではない。それぞれ別ものである。(ただし内容によっては、重なるものがある事も考えられる)

③FDに加え、SDもやることになった教員の過大な負担が課題

→内容によっては、学科長以上とか学部長以上とか、階層や部門ごとに対象にしてもいいのではないでしょうか。

 

23区内の大学等収容定員増に関する省令案パブコメのメモ

 ニュースにも既に出ておりますが、パブリックコメントにて「大学、大学院、短期大学及び高等専門学校の設置等に係る認可の基準の一部を改正する省令案に関するパブリックコメント意見公募手続)の実施について」が出されました。

<参考>

www.huffingtonpost.jp

 このパブリックコメントは、大学、大学院、短期大学及び高等専門学校の設置等に係る認可の基準の改正に関するものとなります。(この基準の最近の改正として平均入学定員超過率に関わるものがありましたね)

<参考>

関係法令・審査基準等:文部科学省

パブリックコメント

https://search.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=185000924&Mode=0

 このパブリックコメントの主な改正内容としては次の通りとなります

平成30年度の定員増について

歯科医師・獣医師・船舶職員の養成に係る大学等の設置・定員増は×、医師の養成に係る大学等の設置は×

・東京都特別区にある大学・短大の収容定員増は×

 →例外として、収容定員増にともなって校舎の整備を行う場合、今年度の6月末までに申請の意思決定を示す書類があれば、この限りではない。(※例えば収容定員増の申請は、理事会の議事録等を提出します)

 

平成31年度の定員増について

歯科医師・獣医師・船舶職員の養成に係る大学等の設置・定員増は×、医師の養成に係る大学等の設置は×

・東京都特別区にある大学・短大の収容定員増は×

 →ただし、専門職大学・専門職短期大学の設置認可をする法人等で、同特別区に設置している専修学校専門課程の生徒総定員を平成31年度に減らす場合の専門職大学・専門職短期大学の設置は除く

(専門職大学の定員をどうするかは見解が出ましたので、おそらく各大学はこれから法人内で検討されるのでしょう)

特別区内でも大学の学部や短期退学の学科の設置で定員増をしなければいい(例えば特別区内に1学部2学科の1,000人の収容定員があって、定員増して2学部3学科の1,400名はダメだけど、2学部3学科の1,000人はOK。つまりスクラップ&ビルドはよい。ただ改組は教員採用とも絡むのと、学部学科を細分化すればするほど必要な教員数が増える可能性があり、人件費は上がる場合があります。)

大学の学部、短大の学科の設置、収容定員増に関して、校舎等の整備を行う場合、平成29年9月末までに、認可申請の意思決定を証する書類を刊行物掲載、インターネットの利用で広く周知している場合はこの限りではない。

 

  さて、上記もふまえ、平成30年度の定員増の流れについて少し整理してみましょう。そもそも、私立大学が収容定員を増やす(学則変更する)場合は、6月認可は今年の3月28-29日に申請、8月末認可は今年の6月15-16日に申請をする必要がありました。

 <参考・関連記事>

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 3月末に定員増をして6月末までに認可されれば、夏のオープンキャンパスでも案内が出来ますし、入試関連の書類も時間がありますので余裕を持って準備ができました。むろん、8月末認可でも入試には間に合いまう場合もありますし、学内や法人のスケジュール等の都合で6月中旬に出そうとして法人もあったと思います。

 そしたら5月下旬に「大学の設置等の認可の申請及び届出に係る手続等に関する規則の一部を改正する省令案に関するパブリックコメント意見公募手続)の実施について」という締切がわずか数日しかないものが出されました。この主な内容としては、「23区内の定員増の申請期間を、6月ではなく10月とするよ」というものです。

 まあ特別区外は関係ないので、下記の通り、収容定員増申請は出されています。

平成29年6月末申請の収容定員の増加に係る学則変更認可の諮問について :文部科学省

 では、特別区内で申請をしようとしていた大学はどうするか?その答えが今回のパブリックコメントになります。今回の内容として一言でまとめると「本来の申請の6月に意思決定をしていて且つ校舎等建てるので投資していて損しちゃう大学や短大であればOKですよ」という事ですね。また後だしジャンケンはダメだよという事でもあるかもしれません。(例えば、10月末申請になり、来年はないかもしれないと慌てて準備を始めた法人など)

 ただ平成31年度定員増に向けて、例外的な事項の記載もありますので、定員増の可能性は0ではないとも言えます(既に土地を持っていればともかく、新規で土地取得して建物の計画はかなり無茶かと思いますが)。

 

 なお、今回のパブリックコメントの内容は平成29年8月15日(火曜日)に行われた、林芳正文部科学大臣の定例記者会見でも話が出ています。

林芳正文部科学大臣記者会見録(平成29年8月15日) :文部科学省

※6:45過ぎぐらいからご覧下さい。

【コラム】知識や経験はいつ陳腐化するのか

 新入社員の頃、老け顔のせいか、仕事ぶりのせいなのか分かりませんが、社会人数年目によく見えると言われました。そこから十数年経過した今は、どうかはわかりませんが、少なくともツイッターでやり取りをしてから、直接会うと、「意外に若いですね」と言われるようになりました。まあ、そんな話はどうでもよいのです。

 さて、自分が新入社員の頃から今までを振り返ってみると、いくつかターニングポイントがあったと思います。まず社会人数年間は、大学生の頃に得た知識や経験にだいぶ助けられていた時期、20代後半は仕事に対し自分なりの武器が求められ学び実践した時期、自身の将来を考える上で何が必要かを考え色々実践している時期(←今はココ)。 

 特に学生時代(特に4年生)は事務所に週半分は泊り込むという事をしており、今は若くないから出来ないような事でしたので、当時に得た知識やスキルで社会人になってから数年間は通用したと思っています。ただ言い換えると、数年間しか通用できなかったと言える訳です。(今、思うと学生時代の知識や体験が陳腐化してから、「次はどうしようか」と考えて、まあIRとかに片足というか片足の親指ぐらいには突っ込むきっかけになった訳ですね。)

 ただ自分が得た知識やスキルが陳腐化するのも業界や担当業務・配属部署によって違います。法令に左右される所は、法令が変わるまでは現状維持で出来るかもしれません。社会情勢による所は、短期間で変わってしまうかもしれません。(自分の業務は、たぶんそのペースがかなり速くて、情報収集・解釈・理解を含め、他人と同じ事をやっていたら、すぐにいらないよと言われてしまうのではと恐れがあります)

 大学は、おそらく知識や経験が陳腐化する速度が部署や業務によって差が大きいのではないかと思っています。個人としては、自分の知識や経験を定期的にたな卸しして、それがどのぐらいのスパンで陳腐化するのか、もしくは見込みなのか、次は何をしたらいいのかを様々な材料や自身のキャリアプラン・ライフプランから検討していく事が必要ではないのだろうかと思います。 

IRと大学職員⑱そのデータ・情報は誰のもの?

 IRを行う上で、データがうまく集まらない。例えば、学部が教学に関するデータを管理していて、大学機構であるIRを担う部署(以下「IR室」)には各学部からデータが提供されないとか、各部署からデータが出てこないという悩みです。

 その為には、大学には統合データベース(例えばデータウェアハウス)の必要や、IR室のデータベースへのアクセスが必要という意見や提言もあります。例えば、下記の図(IRの流れの一例)の赤線で囲んだ枠のデータと情報に、IRを進める上で課題になるという事です。

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 ただIRを進めるで、データや情報を集まらないという問題は顕在化しますが、同様の問題はIR室を外から見た場合も発生します。

 例えば、各学部や部署から収集されたデータをIR室が情報へ変換するとします。そして、それをクライアントZへ報告「A」(レポート)を提出します。 

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 ではこの報告「A」とこれを作成する上で活用された情報の扱いはどうなっているでしょうか?クライアントZがその活用やアクセスをする権限を決められるでしょうか?それともIR室は、(その報告や情報が他で使えれば)IR室の権限で定められた規則に従って活用できるのでしょうか?

 IR室は情報をまったく出してくれないのかと評される場合、IR室は情報をある程度自由に報告できる権限がないのかもしれません。それはデータや情報はどこが・もしくは誰が責任を持つのかが明確になっているかという事です。これは組織によってだいぶ異なるでしょうが、あらかじめ規定をしておくと、大学がデータを活用する上でスムーズに事が進みます(大学によっては、情報に関する規程がありますね)。

 一方、IR室も可能な限り、データや情報に関する権限が確認しておく必要があるかと思います。他から「〇〇が欲しい」というオーダーに「分からない」とか理由もなく「だめです」は、データだけではなく人へ(から)の信頼性も不可欠なIR室へ何か頼もうというのはなくなってしまいます。

 話題は少しずれますが学生調査についても同様だと考えています。近年、学生生活調査のみならず、学修行動調査やアセスメントに関する調査などで、学生の調査疲れがあるとも聞きます。大学が学生に調査を行った結果の情報は、どこが権限を持っているでしょうか?私個人の考えでは、調査をした対象へは余程の事(例えば個人攻撃など)がない限りは情報や報告は開示すべきであると思っています。

 データベースやら、IRに必要なツールは業者からも売り込みがありますが、それをどう活用するかに加え、データマネジメントも大学としてどうするかは学内で協議を行い明文化しておく、IR室はデータだけではなく、人ともコミュニケーションを取り、業務を行う事がIRを組織と進める上で必要ではないでしょうか。

平成29年度私立大学等改革総合支援事業タイプ1の昨年度からの主な変更点

 私立大学の補助金に関わる人達が、首を長くして待っていた「私立大学等改革総合支援事業」の書類が各大学に届きました(なお、タイプ5は後日との事です。)

 そこでタイプ1「教育の質的転換」について、調査票をもとに昨年度との違いについてメモをまとめました。(あくまで私的なメモですので、一部抜けがありましたらご容赦下さい)

なお今年度は ほとんどの項目の基準日が今年度は9月30日(昨年は8月31日)となっています。

Ⅰ.昨年度との配点の違いについて

まず、配点について見てみましょう。下記のように、H28およびH29の配点区分表比較一覧を作成しました。なお、設問に記載については特に変更がないのと、一部未実施による得点はH28と変更がなかった為に、実施のみの比較表となります。

f:id:as-daigaku23:20170804103038p:plain

 今回、変更があったのは「基本的事項に係る評価」の中で、教学マネジメントと授業評価結果の活用に関する部分です。

 この2つについて、昨年度の取組み率を見てみましょう。

(参考URL:平成28年度私立大学等改革総合支援事業 設問毎・回答毎の該当件数)

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/education/detail/__icsFiles/afieldfile/2017/03/07/1340519_306.pdf

 教学マネジメント体制の構築は、タイプ1の申請校(678校)91%、選定校(362校)100%が実施されています。また授業評価結果の活用は、申請校(678校)65%、選定校(362校)93%となっています。実はH28の項目別結果を見ると、授業評価結果の活用のように、同様の申請校と選定校の実施率がある項目はいくつかあります。ただ今回、点数が変更があったのは、高得点項目であり、一発逆転項目はなくなった(これだけまず頑張れば良かった項目はなくなった)とする見方も出来ると思います。もう満遍なく各項目に対応しないと高得点を狙っていくのは難しいのでしょう。

 

Ⅱ.調査票から見る各設問の変更点

 ここからは各設問ごとに、設問や要件について見ていきます。なお、軽微な変更は、言及しません。

1.基本的事項に係る評価

(1)全学的な教学マネジメント体制の構築

①3つのポリシーの点検・評価

設問

・3つの方針の名称が、学校教育法施行規則第百六十五条の二に合わせて変更されています。

要件

・「地域社会や産業界」に大学等が所在する都道府県や市町村等を主たる地方自治体、商工会、企業といった定義に、他大学は原則として含まないが追記。(他大学を含んだ大学があったのでしょうか)

 ・新たに下記が追記(一部筆者で分かりやすいように追記)

委員等として委嘱されている者は学外者として差支えないが、役員等として当該法
人や大学等から発令されている者については学外者には含めない。
意見の聴取方法に特に制限はない。大学等として依頼したことがわかる書類(相手へ
の協力依頼文や協定書等)のほかに、対面の場合は議事録等、メールの場合は日付入
りのメール文等を根拠資料として保管しておくこと。
本設問については、基準時点で、①学外者を交えた当該取組に係る点検・評価の実
施について学内ですでに決定されており、②実際に取組作業を開始していれば、点検・
評価が基準時点以降であっても「1」に該当するものとする。
3つのポリシーについては引き続き大学等のホームページで公表されていることを前
提とする。

  これ見ると、依頼をしていれば、点検評価への参画はメールでもいいという事と読み取れます。

 

②学長を中心とした全学的な教学マネジメント体制の構築

設問:変更なし

要件

・教学マネジメント体制構成員に、短大や高専では「学科長」から、「学科長等の学科の校務をつかさどる者」と記載。

・教学マネジメントの合議体がある場合に、平成28年度は「平成27年度の教育課程編成にあたって2回以上の開催」から、平成29年度は「平成29年度の教育課程編成にあたって2回以上の開催」と、対象年度が過去から実施年度への変更。

 

③IR担当部署の設置及び専任の教職員への配置

設問:変更なし

要件

・IRの専門の担当部署について、「(IRに)関連又はそこから派生する業務を含む場合までを上限とする部署」から「IRに関連またはそこから派生する業務に年間を通じて専従する部署」と記載。また「既存の部署の一部として行う場合」は「専門の担当部署を設置し、専従する専任教員又は専任職員を配置している(5点配点)」に該当しない。

・新規の説明として、「IR室を法人に設置している場合には、学校法人の専任職員として発令されている者も含むが、その場合、当該大学等のIRに携わっていることが明らかであること。」と記載。

 

④SDの取組状況

設問

・対象年度の記載の有無のみ(なお、基準時点に記載されており、昨年度と今年の9月までとなっている)

要件

・新たに「SDの実施方針・計画は基準時点にかかるものであること」と記載。

・SDとはの説明に、「職員に必要な知識及び技能の習得」から「教職員に~」と変更。

・SDの対象について詳細に記載

管理職、特定の部署や新入職員のみ等、一部の教職員を対象としている場合や、対象に事務職員以外の教員や技術職員を含む場合も該当する。

・外部団体が実施する研修への派遣は本設問の実施とはしない事が明記。

・他大学との合同は、主催または共催とする事が必要と明記。

 

(2)教育の質向上に関するPDCAサイクルの確立

⑤準備学習に必要な時間等のシラバスへの明記

設問:変更なし

要件:変更なし

 

シラバスの記載内容の適正性について、担当教員以外の第三者によるチェックの実施

設問:変更なし

要件:変更なし

 

⑦学生の学修時間の実態及び学修行動の把握の組織的な実施

設問

「学生の学修時間の実態及び学修行動の把握」結果を、②の教育課程編成の全学的な方針の策定の検討に活用しているか

要件

・アンケート調査は無記名でも該当と新たに記載

・アンケート調査一連の作業(配布・回収・集計や分析)のいずれかが基準時点に実施されていれば該当(←9月末までに調査用紙を配布していればOK)

・根拠資料として、教育課程編成の策定の検討として活用が分かる資料が必要(例えば、全学的な教学マネジメント体制の組織体の議事録など)

 

⑧学生による授業評価制度の設定

設問

・選択肢の大幅な変更(分かりやすくシンプルになった)

ア 授業評価の結果を集計し、授業の改善を図るための制度的取組

(例:評価の高い教員への顕彰や評価が低い教員に対し改善計画の提出を義務付ける等)を行っている。
イ 担当教員に担当する授業の評価結果を開示し、自主的な改善を促している。


1 全学部等・研究科において、アを実施している。  6点
2 一部の学部等・研究科においてアを実施している。 4点
3 全学部等・研究科においてイを実施している。   2点
4 一部の学部等・研究科においてイを実施している。 1点
5 上記のいずれにも該当しない。          0点

 要件:大きく追記がされている。

・「授業の改善を図るための制度的取組」とは、平成28年7月に全学部等・研究科において授業評価を実施し、平成28 年9 月(基準時点内)に評価の高い教員への顕彰を行った場合。

・「授業毎の評価結果」は、個別の授業の評価結果の開示を前提。学部等・研究科の単位で集計した結果のみを開示している場合は、含まれない。

・対象外として、「当該大学等の授業評価の活用方法に合わせて、授業評価及び授業改善の規程等に、改善の対象とする授業科目にゼミや実習科目等を除外している場合で、かつ、当該授業科目を除外していることに明確な理由がある場合はこの限りではない。」と新たに記載。(各大学でゼミや実習は、授業アンケートに含めるかどうかは議論になる所もあります。また通常の授業アンケートと実習は設問が合わないケースもあるからでしょう)

・新設学部についての取り扱いを記載。

授業評価規程等において、基準時点内に設置する全学部等で、ア又はイに該当する内容が定められていれば、新設学部についてのみ評価結果が活用されていない場合であって
も、本設問の選択肢の「全学部等」に該当することとする。

 

⑨教員の評価制度の設定

設問:変更なし

要件

・評価制度を教育面で優れた教員と記載(従来は優れた教員)。

・処遇を()で個別の人事制度上の取扱いと記載。

・研究面のみの評価や、研究費に結果を反映する場合は該当なし。

・任期付教員は該当しない事を明記。

・制度があれば、評価実績の有無は問わないが、教員に制度を周知していることが必要。

 

⑩FD実施のための組織(委員会等)の設置及び教員の参加状況

設問:変更なし

要件

・専任教員の具体的な定義を明示

①本年度の5 月1 日現在で在籍している専任教員であり、②本年度の5 月1 日現在で受持授業時間があったものとする。そのため、サバティカル制度に基づく海外研究や産休、病休等により5 月1 日時点で学内にいない者や、研究に専念する教員、助教・助手等で正課の受持時間を持たない者、前年度末で退職した者などは対象外となる。

 ・参加教員数の計算について記載(定められた期間内の複数回のFDのなかで1回以上参加していれば、FDに参加しているとみなす)

 

⑪アクティブ・ラーニングによる授業の実施

設問:変更なし

要件:変更なし

 

2.多様な取組に関する評価

⑫履修系統図又はナンバリングの実施

設問:変更なし

要件:変更なし

 

⑬オフィスアワーの設定

設問:変更なし

要件

オフィスアワーについての定義を記載

「オフィスアワー 」とは、授業科目等に関する学生の質問・相談等に応じるための時間として、教員があらかじめ示す特定の時間帯(何曜日の何時から何時まで)のことであり、その時間帯であれば、学生は研究室を訪問することが出来るものをいい、学生に周知されていることを前提とする。また、非常勤教員及び通信教育課程の教員を除き、時間の明記のないものや、予約がある場合のみ教員がオフィス(研究室)に在室するというケースは該当しない。

 

⑭GPA制度の導入、活用

設問:変更なし

要件

・制度を教員や学生に周知していることを前提とするが新たに記載

 

⑮学生の学修成果の把握

設問

・学修成果の把握の取組が、学生自らの学修成果の把握や動機付けだけではなく、授業の改善や教育課程の編成など、教育の向上に資するためとなっているか(下線が新たに追記、学修成果の把握が学生自身だけではなく、教員レベルやマクロレベルまで活用されているか)

要件

・課程を通じた学修成果の把握について明記するとともに、選択肢にある学修成果の把握について細かく定義づけしている。

例:アセスメントテストは、国家試験や資格試験等の対策テスト(模擬試験)は該当しない。

 

⑯1年間あるいは1学期間に履修科目登録ができる単位数の上限の設定

設問:変更なし

要件

・複数の学科を持つ学部に対しての、必修科目の割合が90%を超える場合について説明が記載

 

⑰学内の教育改革に取り組む教員又は組織(学部等)を財政的に支援するための予算の設定

設問:変更なし

要件:変更なし

 

⑱大学ポートレートで発信する情報の検討・見直しの実施

設問:変更なし

要件:変更なし

 

3.高大接続改革の推進

⑲アドミッション・ポリシーにおける求める学生像の明示

設問:変更なし

要件

・新たに受験生や保護者に伝わるよう具体的かつ分かりやすいことに留意することと記載

 

⑳能力・意欲・適正等を多面的・総合的に評価する入学者選抜の実施

設問

・一般入試の記述式問題について詳細に説明

平成30 年度入学者選抜において、高等学校学習指導要領を踏まえた「言語活動」を通して育成された「思考力・判断力・表現力」を評価するため、自らの考えを立論し、それを表現するなどの記述式問題を出題しますか。

要件

・「言語活動」について記載

 

㉑入学者選抜体制の充実の強化

設問

・従来はアドミッション・オフィスを整備しているかだったが、今年は専門的な専任職員(アドミッション・オフィサー)が、企画立案や入学者選抜まで参画しているかが問われている。

要件

門的な専任職員の定義を記載

 ⅰ)入試及び学生募集にかかる企画立案業務、及び入学者選抜おける多面的・総合的な評価(書面審査・面接審査等)の業務において直接的、主体的に関わる専任職員であること。

 ⅱ)単に各業務の事務作業を行うのみでは該当しない。

 ⅲ)学力検査のみの評価でなく、その他の資料・書類や面接等による多面的・総合的な審査・評価の業務であること。

 ⅳ)教員と同程度の立場での参画であり、各業務において当該職員が一定の権限を有することが規定等から確認できること。

 ⅴ)評価業務については一部の試験区分や形態の評価を実施していれば該当するものとする。

 ⅵ)本設問における「専任職員」とは、当該大学等の専任職員として発令されている者とし、専任教員は該当しない。

・選抜方法の妥当性の検証は、基準時点内で完了していることが必要

 

㉒多様な背景を持つ受験者の受け入れ

設問:変更なし

要件:変更なし

 

㉓高等学校教育と大学教育の連携強化

設問

・高等学校又は教育委員会との定期的な協議は年2回以上の定期的な協議体制の構築が必要(今までは回数までは明記されていない)

要件

・高等学校又は教育委員会との定期的な協議は2回の実施ではなく、協議を実施すると合意しておくことと明記

 

 今回は、大きな変更点はなかったように思いますが、個人として気になる所は、教育課程の編成やアドミッションオフィサーについてです。規定で権限があるかも確認できる必要があると思いますので、IRの次はアドミッションオフィサーをどのように担保するかが各大学は考える必要がありそうです。(規程か申し合わせとかをつくって、アドミッションオフィス室長とかの権限とかを明確にしてお茶を濁すとかしそうです)