大学アドミニストレーターを目指す大学職員のブログ

高等教育関連の話題が中心。最近は補助金やIR、SDの話題が中心です

【ショートコラム】SDは、短い時間で大きなリターンを求めすぎていないか?

 SDを検討する上で、様々な考え、意図や意見を聞きます。そこから調整を行うのですが、SDについて「その時間で何をどこまでにするのか」を考える際に、あまりにも大きなリターン(成果)を求められることがあるよなと感じるときがあります。

 

 例えば知識のみを修得する事を目的とした場合、極論ですが事前学習としてテキスト1冊丸暗記しろと渡し、当日は解説とテストをやるというプログラムの出来なくはないですが、それは違う気がします。また以前、大学設置基準についてのワークショップをやった事がありますが、大学設置基準について網羅的に理解するのではなく、教員数の計算についてのワークを半日で行うには精一杯でした。

 

 またSDというとプログラムのみに焦点となるような気がしますが、人材育成のことでもあるはずです。人材育成は、即席栽培で出来るものなのでしょうか?ある程度、時間をかけて、経済的な投資もしてようやく出来るのではないでしょうか。

 このあたりは、限られた時間で対象者の現状や状態を把握し、到達目標を的確に定めることが必要なのですが、まずはそういう人材を養成する事が喫緊の課題なんでしょうね

IRと大学職員⑮こういうデータはちょっと困る

 IR担当者でなくとも、調査を担当したり、新しい事業の立ち上げの根拠の為に各部局や部署へデータを依頼する機会というのは、少なくはないと思います。

 データを迅速にもらえるのは非常にありがたいのですが、中には困ったなというものもあります。そこでいくつか代表例を紹介してみます。なお、その前にこの記事の結論というか自分が心がけているものを3点書いておきます。

 

①データを扱うという事は、泥臭い仕事であり、その作業を忌避してはいけません。

 自分が思った通りのデータ加工がされていないから、相手にやってくれではなく、ローデータがきちんとあれば、それで良しとしましょう。

②もらったデータは信頼するとともに、疑いましょう。

③データがきちんと出来ていない事に対して怒るより、どうすればデータ管理できるようになるかを支援するのも自分の仕事です(ただし、システム上の問題は除く)

 

それでは本題にいってみましょう。(今回はエクセルデータが中心の話です。)

①送付されたデータが、その部署で独自に運用しているソフト(拡張子)のもの

 その部局や部署でしか使われていないソフトでの拡張子がついたデータを送ってこられる事が昔はありました。その度に「CSVで下さい」と連絡する事がありました。

②データが妙に重い

 エクセルデータで何故こんなにあるのだろうと思ったら、ゴミデータがあったりとかで50,000行まであるとか。

③(エクセルデータの場合)神エクセルで作られている

 見た目・印刷した時の優先で作られた1セル1文字を入力するデータが、加工がしんどいです。数式やらVBAでと思いますが、それより打ち直したほうが早いのではと思ってしまいます。

 なお、似たようなものとしてセルを使うのではなくテキストボックスを使ったデータをいうのもあります。

<参考>一時期話題になりましたね

nlab.itmedia.co.jp

④データのタイトルについて

 大した事ではないのですが、データのタイトルが複雑な階層構造であったり、セルの統合が複雑だったりする場合、データタイトルを再構築し、データを加工する必要があります。まあデータタイトルと見栄えが一致しないケースがたまにあるという事です。あと下の図1ですが、「Aの進学率」みたいな見出しはよく見かけませんか?

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⑤データの内容がちょっとおかしい

 例えば、学部名というデータのはずなのに、「○○学部」と学部が省略されている「○○」が混在している。半角と全角が混在している。おそらく印刷の見栄えをよくしようと、セルのテキストデータにスペースが多い(意外とセル内改行を知らない人いますよね)。まあスペースあっても、作業としては対した事はないのですけど。

 またエクセルに不慣れな人から頂戴した時に、画面上から見えなくなれば、データはなくなると思っていたらしく、列の幅や行の高さが「0」になっている事もありました。(決して非表示機能ではない)

 最後にお願いしたデータで、例えば、「この3つの果物の中で、1~3位をつけて下さい」というデータがあるとします。こちらが想像していたのはこういうデータ(図2)でした

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 そして送られてきたデータ例がこちら(図3)。

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 なお、各部署からデータを頂戴したら図2と図3それぞれがありました。

⑥途中でタイトル行が入っている

 分かりにくいのでイメージ(図4)を入れてみましょう。

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 別々のデータにすれば良いのでしょうけど。印刷時の見栄えとかあるのでしょうね。

 

 このあたりのデータの困ったなはこちらがわが①どういうデータが欲しいか、②どういう(使用・分析)目的なのか、③データ定義や様式を明確にしておくか等を怠った事で起こった事項なのかもしれません。

 その為にはデータマネジメントとかデータガバナンスという話になるのでしょうが、大学としては、データをどう活用するかが優先されており、そこから出てきた課題によって検討しなければいけないとなる事項なのではないかと思っております。

SDは何をしたらいいのか~まずはSDの方針の検討メモ~

 FDに関連する企業の方を話をしていて、企業の方から「大学からSDで何か協力をしてもらえないか?もしくは何をしたらいいのか?」と言われる事があると聞きました。大学設置基準の改正により、SDが義務化であるとされ、各大学は色々試行錯誤していたり、どうしようかと悩んでいるのだろうなと感じます。

 <参考過去記事>

as-daigaku23.hateblo.jp

  ここで気をつけないといけないのは、SDを実施する事が目的になっているのではないかなという事があります。(特に私学の場合は、私立大学等改革総合支援事業(以下「支援事業」)にも関わってくるので、SD実施する事に意味があるみたいな)

 私個人の考えですが、まずは試行的・探索的にSDを実施していっても悪くはないのですが、まずは大学としてのSDの指針や方針を検討し、学内に示したらどうかと考えています。(なお、SDの方針も、H28の支援事業に関連しているのですよね)

 SDの方針をインターネットで公開しているのはあまりないのですが、次の東京女子大学中京学院大学立命館大学では公開されていました。

 まず東京女子大学です。ここはSDの方針ではなく、「教職員SD研修実施方針」であり、研修についての範囲や参加、推進について述べています。

office.twcu.ac.jp

 次に中京学院大学です。このSDの方針は、実施計画なども記載され、かなり具体的になっています。

www.chukyogakuin-u.ac.jp

最後に立命館ですが、ここは学校法人の方針である点と、他2つと比べて抽象的な気がします。(まあ方針だから、抽象的なのでしょうけど。)

「スタッフ・ディベロップメント(SD)実施に関する基本方針」を策定 |立命館大学

 この3大学の方針や、本ブログの今までの記事をふまえ、SDの方針を考える上での観点について、整理してみます。

①対象についての記載の有無

 大学が考えるSDの対象の範囲についてどうするかを考える必要があります。立命館大学では、学校法人としてのSDに関する基本方針ですので、小学校~大学や法人に関する全ての人が対象になっています。また「雇用種別のいかんにかかわらず」としているのも気になる点です。

 この対象の記載については、大学設置基準の改正の留意事項に記載されているので、方針に記載するかどうかは大学の考えにもよりますが、大学のみの方針であれば、方針内に含めなくても良いかなと思います。(私は、方針はシンプルが良いと考えているので、他に記載があれば省略する事が多いです)

②求める教職員像はどうするか

 中京学院大学ではSDの方針に「求められる教職員像」を記載しています。これ、大学基準協会だと、「求める教員像」の策定なんてものもあるので、教職員は共通事項を抽出して作成はかなり大変だなと感じます。

③大学外部との関連をどうするか

 設置基準だけではなく、支援事業や認証評価とも関わる案件ですが、SDの方針は具体化をあまりしなくてもいいと思います。中京学院大学のように、SD実施計画は支援事業の影響を強く受けている例もありますね。

④どこまで具体化するか

 方針は方針なので、計画ではありません。そもそもすぐ実施できるものが方針かどうかは疑問があります(~~~を実施するという方針は、どうだろうという思いもあります)具体化するなら、中京学院大学のように、計画として別に立案し具体化している例もあります。

⑤自己研鑽についての記載

 自己研鑽についての記載は、立命館と中京学院は「支援や補助」というキーワードがくっついています。自己啓発を記載する以上は、現在、制度があるか、将来的に制度を作らないといけないよなと思います。まあ逆に方針があるからとして、制度を作らないといけないと主張して、制度を作り、予算をとる場合もありますね。

⑥職員の人事制度や人生育成の研修とどう関連するか

 (私学の場合)例えば法人が職員に対して行う職階別研修や職能別研修が、大学のSDなのかどうかは、(内容を見ないと何とも言えませんが)確認する必要があるなと思います。大学の考え次第なのですけど、個人的には管理職研修や考課者研修がある=SDかどうかは疑問です。

as-daigaku23.hateblo.jp

 ⑦構成を考える

 

 規程や方針は、大学によって文化があるのですが、私は、SDの方針を考える上で構成を2つに分けてみました。前半がSDの包括的な方針、後半が少し具体的な方針をいくつかといった構成です。キーワードは大学の建学の精神や掲げる方針、そして組織としてどのようなSDを行うかでしょうか。また方針を少し目標に落とし込んだSDの計画や課題を策定し、SDの方針は長期スパンで見直し、SDの計画や課題は短期~中期的スパンで見直しをはかるようにしています。(どちらかというと中京学院のような構成に近いですね)

 SDの方針を検討する上で、いくつか考えていたものを抽出してみました。まあ、みんな知りたいのは、こんなホワホワした内容ではなく、何をしたらいいのか何でしょう。1つ挙げるとすると某ワークショップでSDについて、セブンクロス法をやってみたのですが、比較的うまくまとまったので、これ学内でやったらいいのではと思っています。

 

何故、大学職員は人気職種と思われるのだろう

 散髪は若い頃は美容院に行っていたが、この年齢になると理容室のほうが楽で、個室か半個室の理容室で散髪する事が多い。いや、この記事は散髪の話ではなく、散髪時によく「(仕事は)何をしてらっしゃるのですか?」と聞かれる事についてである。

 いくつかあるのだが、まあ次の3つである。

①「教育関係です」と大きい範囲でいう。

②「大学です」と答える。ただし、その後に「教員なんですか?」と聞かれる事が多い

③「大学の事務職です」と答える。

②については、「いや、職員なんですよ」と答えるのだが、「大学職員は人気ですよね!」と言われる事もある。まあ理容室に限らず、色んな所で言われるし、中途募集をすると倍率はかなり高いとは聞いている。

 でも、何故人気職種なのであろうか?例えば、私の親は、私が小さい頃に「友人の大学職員が定時で帰れるし、仕事もそんなに忙しくないと言っている」と言っていたような気がする。そして、今でもそのイメージはあるのだろう。また私が、夏休みや冬休みは企業よりは長いという事を見ているせいかもしれない。

 また例えば世間的にはこんなイメージがあるのだろうか?

○事務職である。←これ多いのではないだろうか?ただ、今は職員も多様化しているし、募集は営業色が強い場合があるし、地域連携や産学連携は自学の教育研究を理解して交渉して事業を進めていく事もある。どちらかという事務作業だけをやる専任職員は若いうちだけで、今は広い範囲の知識や情報収集力、問題解決力は最低限必要

○定時で帰れる。←大学や部署、シーズンによる。年度末はどこも忙しいし、ピークの波はある

○ストレスが少ない。←そんな事はない。組織や人間関係による。

○仕事が楽←否定は出来ないが、大学や部署、人によるしか言えない。(これは思ったより楽だったというのと、仕事をやらないから楽とかいくつか混在している気がする)

○給料が良い←他のブログで大学職員の給料に関する記事があったりと、もの凄く良い事例が紹介されている。言うなれば、同じ業界で外資系のトップクラスの給料が紹介されているようなものである。地方の大学で、定員割れをしている大学はかなり悲惨であるとも、友人から聞いている。

○安定している←大学の中にいて、学内外の情報を見ていると、突然倒産というようになくなる事はないが、なくなる可能性だって0ではない。

 では、世間からは大学職員はどのように描かれているのだろう。朝日記事や朝日関連雑誌のデータベースで、見出しが大学職員がついており、不祥事や犯罪、人事についての発表を除いたものをピックアップしてみた。(毎日新聞は該当なし、読売は教育ルネサンスに大学職員に関する特集がある)

月日 媒体名()内は
号数など
タイトル
2016/12/19 アエラ(028) 大学職員って今も勝ち組? 非正規雇用と転職組が増え環境激変中
2016/7/23 朝日新聞(教育1) 大学職員も、海外に学ぶ ビジネス英会話の研修採用 国際化の意識高める
2014/11/30 朝日新聞(朝刊 千葉首都圏・1地方) 大学職員にスキルアップの場 市川で勉強会 /千葉県
2014/8/1 朝日新聞(朝刊・教育1) 大学職員、進む「プロ化」 経営・広報・就職支援、高まるニーズ
2013/6/7 朝日新聞(夕刊・1社会) 大学職員、シューカツ人気 「安定、転勤は限定」に魅力 【西部】
2010/9/20 アエラ(032) 大学職員になりたい ブランド力向上に貢献、数千人応募の狭き門
1989/1/26 朝日新聞(朝刊・5面) 男女格差大きい大学職員

 上記の表は、年代の新しい順番に見出しのみを一覧にしている。そもそも実態を探るにはサンプル数が少なすぎるのだが、近年は職員の高度化や厳しさについて紹介されているのではないだろうか。(私個人の感覚であるが、非正規雇用と転職組は他大学の状況を聞いても確実に増えていると思う。特に転職組は募集やキャリア支援でもかなり多いし、話をしていると何となく分かる気がする。)

 

 この記事は大学職員が人気職種である事を否定や批判をするものではない。ただ上記の表にあるように、非正規や転職組の増加、プロ可などは少しづつ進んでいるし、旧来のイメージとは異なる事は知っていただきたいし、自分たちも努力をしなければならない。また事務作業は基本だが、それだけをしていればいいわけではなく、根拠や背景を踏まえ、事務作業をこなすから、仕事をするのである。

 

 最後に余談であるが、先日家族と出かけていると、所属機関の教員から電話が来て、某所の中長期計画や方針と具体化した計画について話し合っているのを(昔、某大学で働いていた)家族が聞いたらしく、「方針や計画策定の仕事をなんで担当してるの?それは先生方の仕事ではないの?」と聞かれた。人によるのだろうが、そういう仕事も大学職員であっても担当している一例であるが、役職が上になればなるほど、こういう仕事が増えていくのであろう。

平成29年度私立大学等改革総合支援事業タイプ5「プラットフォームの形成」のメモと勝手な憶測~COC+と比較して~

 私立大学の関係者は気になっているであろう私学助成ですが、現在、説明会が行われ、私立大学等改革総合支援事業についても少しづつベールを脱ぎ始めています。

 特に気になるのは、新しいタイプ5「プラットフォーム」(以下「タイプ5」)の新設ではないでしょうか。説明会の資料でしか、概要は伺い知ることは出来ないのですが、既存のタイプ1「質的転換」からタイプ4までとは異なり、複数大学での申請などいくつか気になるものがあります。そこで説明会資料ベースですが、自分のメモとして少しまとめてみました。

 なお、複数大学での連携は聞いた事があるよなと思い、平成28年度の事業であるCOC+と比較しながら見ていきたいと思います。なお、本記事は現時点で判明している資料を基にしていますので、今後内容が変わる場合があります。

まずが分かりやすいように表にしてみました。

名称 私立大学等改革総合支援事業タイプ5「プラットフォーム形成」 知(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)
年度 平成29年度(ただし中長期計画策定や実施などもあるため、事業は継続する事が前提) 平成28年度から最長5年間
概要(目的) 各大学等の特色化・資源集中を促し、複数大学間の連携、自治体・産業界等との連携を進めるためのプラットフォーム形成を支援する
(※教育機関・自治体・産業界を含めたプラットフォームを形成し、地域における高等教育に関する中長期計画の策定。複数校の申請が必要)
各大学の強さを活かし、大学の機能別分化の推進と地域再生・活性化の拠点となる大学の形成であるCOCを発展し、学生にとって魅力ある就職先の創出・開拓と人材養成。またひとの地方への集積が目的。
補助金 一般補助の増額(タイプが選定されれば、「教員経費」「学生経費」が一定割合で増額)
特別補助の増額(調査票の点数に応じた一定額を増額)
※他に設備整備事業や施設・装置等の整備事業に対して申請をすると補助される場合がある(私立大学等教育研究活性化設備整備事業や私立大学等教育研究施設整備費補助)
※今後については今のところ、資料には記載なし
補助金基準額:68,000千円(上限はなし)
この費用は補助事業を実施する事を目的とする経費である。なお、補助事業終了機関は自律的に事業を継続することを前提に、補助期間終了後前年度は当初予算の2/3、最終年度は1/3となる。補助金の配分は、COC+に参加している大学のみ。
スケジュール タイプ1(質的転換)やタイプ2・3・4と基準時点が異なる(前者は10月31日、後者は9月30日)
タイプ5は、他大学や地方自治体、地元産業界とここまでにどのように連携するかを明確にし、中長期計画の策定が必要
最大5年間
(ただし財政状況による)
参画する団体 ・地元の高等教育機関(国公私や4大・短大など)また別地域等の大学等も参画可能。大学等はそれぞれの特色や資源を集中し、財として共有化と活用する。
地方自治体や地域産業界等は計画や取組への意見や支援(財政支援や人的支援)
国公私立大学及び高等専門学校
また地方公共団体や学生の受け入れ先企業、NPO、産業団体や経済団体、金融機関、マスコミなど
地域 いずれかで申請
①単独の市区町村、②原則として隣接するまたは同じ都道府県の複数の市区町村、③単独の都道府県、④原則として隣接する複数の都道府県、⑤都道府県及び隣接市町村)
都市型と地方型の設定
・都市型とは市区町村単位だと、首都圏整備法近畿圏整備法中部圏開発整備法に根拠。また都道府県単位は、東京・埼玉・千葉・神奈川・茨城・京都・大阪・兵庫・奈良・愛知・三重
・地方型は、都市型に該当する地域以外で構成
基本的には都道府県レベル(ただし小さいレベルでも可能。選定は小さいレベルでの選定もある)
若者が流出超過となっている地域(都道府県単位となっているが、選定を見ると県としては流入超過であっても、市町村単位で流出超過になっている地域を対象としている大学もある)
条件 ・複数の法人かつ、2大学以上で構成(例えば2つで構成する場合は片方が国立大学でもいい)
・特定の地域所在する大学等の参画が、総数のうち大多数(75%)以上
・特定の地域の地方自治体が1つ以上参画
・申請とりまとめ校は特定の地域内に所在する私立の大学
・平成30年度末までに達成すべき申請要件がある。
・申請資格がある(例えば収容定員充足率など)
・学則に地方創生を推進する大学である事を学則等に位置づける。

①年度について

 タイプ5は、中長期計画を策定して実行していく事が必要ですが、補助金は1年単位です。また来年度はタイプ5があるかどうかは確定ではありません。そもそも私立大学等改革総合支援事業そのものが確実に来年度あるかどうかは、断定はできないかと考えています。一方、COC+は最長5年間で申請をします(ただこちらも財政状況により保証はされないです)

②目的について

 いずれも大学の特色化としているのは共通ですね。ただCOC+は地域創生がメインですが、タイプ5は、特色化と資源集中とありますので、例えば看護学分野や工業系などを特色として、他大学との連携を図ってもいいのでしょう。まあ地域に同じようなライバル大学と手を組むのは少し考えてしまいますね。まったく別分野であれば、申請はしやすいように感じます。ちょっと悪いほうに考えると、その地域(プラットフォーム)内で、学問分野や想定する学生数もふまえて、大学間で学問分野とか学生数とか調整してね、もしくは合併も推奨するよという事でしょうか。

補助金について

 私立大学等改革総合支援事業は、一般補助や特別補助が増額されます。一方、COC+は事業経費として補助金が出ます。つまり前者は、使用目的について選択の幅があるのですよね。ただタイプ5に採択されたとすると、この事業を進めなければなりません。このような補助事業は、人出が必要です。COC+の場合は、補助金の中から経費として人件費をあてて、そこから特任教員とか、事務補佐員とかを雇って人員配置をするという案もあります。ただタイプ5は、自大学で誰かを担当させる必要があり、人件費等もかかる可能性があります。特に申請取りまとめ大学だと、事業のマネジメントをする場合もあり、かなりの業務負担になるでしょう。

 仮に採択されて、人を雇おうとすると、お金の増額は一般補助や特別補助なので大規模大学のほうが有利な訳です。小規模中規模大学だと、人を雇っても、このタイプ5に選定されたとしても、人件費のほうが高くつかないのかなと想像してしまいます。(つまり大規模大学が代表となりながら、コバンザメのように特色ある学部等を持つ大学が連携する事が想定されていたりしてと思ってしまいます。)

④地域について

 COC+は、対象地域が都道府県としながら、公募要領には具体的には記載されていなかったと当時思っていました。タイプ5については、かなり明確になっていますので、申請を検討する大学としてもかなり考えやすくなっています。

⑤条件

 COC+は、国立大学が主となるという条件はなかったのですが結果的に国立大学が代表となる採択事業が多くありました。一方、タイプ5は私立大学等改革総合支援事業ですので私学が中心です(ただ国立大学も入ってもかまわないようですが)また非常に気になる条件があります。それは「地域内の大学等が最低でも75%以上である」という点です。これ、京都とかは狭い地域に大学が集中している印象があるのですが、大変ではないでしょうか(でも地域でのコンソーシアムがしっかりしている所は、それのネットワークが使えますね。)

 概要を見れば見るほど、現場の担当者は大変だろうなという印象です。今年はタイプ1だけではなく、タイプ5も注目していきたいと思います。