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「忙しい?」を聞くということ~仕事と評価~

大学職員という仕事は、(一部を除き)非常に狭い世界で、日によっては同じ部署の人しか顔を合わせていないという事さえあります。そして仕事は、(これも部署によりますが)1年間というスケジュールの中でルーチンワークが多いです。

さらには部署が違うと仕事の内容も様々ですので、何をしているかは自己点検報告書等での書面上でしか分からない部署も少なくありません。

 

さて、今回の題の「忙しい?」と聞くことについてですが、個人の感覚としては、「忙しい?or忙しそうだね?」と言われる事が多いです。この「忙しい?」と聞く事は純粋に相手を気遣い(心配し)出てくる言葉でもあると思うのですが、別の観点として下記にあげてみます。

 

①会話の切り口として(「今日は良いお天気ですね」と同じ扱い)

②この人(もしくは部署)は何をしているか分からないから、とりあえず「忙しいか」と聞いて、何をしているのかを聞いてみよう(もしくは詮索してみよう←自分はこのケースで言われる事が多いです。最近は「ぼちぼちです」とだけ言うようにしています)

③「貴方orあの人は仕事をしているの?」と問うている

 

個人としては、部署によっても繁忙期が違いますので、繁忙期にあたっている部署は残業されて頑張っていらっしゃいます。(未だに大学職員は定時で帰れると思っている人もいるみたいですが、そういう人はほんの一部のみです)

 

さて、③の「仕事」を強調しております。この「仕事」が今回の本題ですが、私はこの仕事がルーチンワークではないのではないかと思っています。

大学職員の従来の仕事は、決まった仕事をミスなく期日以内にやる事が求められています。つまり、「ルーチンワークをしている」が周りからの評価(≠人事評価)になっているのではないかと危惧しています。

 

近年、大学職員の仕事は、ルーチンワークから企画立案、調査、調整など多岐に渡るように移りつつあると思っています。(事務や窓口は派遣職員の方が対応して、専任の職員は裏で様々な業務に対応するという大学も少なくないはずです)

人事評価がルーチンワークの有無ではないとしても、組織文化(風土)として、ルーチンワークの取組の是非でその人の仕事の態度や能力、学内での評価を決めてしまう事は、組織(大学)の存続や発展にとって良くないのではと危惧しています。(まあルーチンワークさえしない(できない)人がいるのは否定できません)

 

ただ、企業での営業とは違い、数字での評価が出しにくい大学という場では、どのように各職員を評価するかは難しいものがあります。例えば個人の評価を部署のミッションに対してどのように貢献・達成できたかによって評価するや大学職員の在り方や意識の持ち方を変えるなどの方策がこれから必要になるのではないかと思っています。