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大学アドミニストレーターを目指す大学職員のブログ

高等教育関連の話題が中心。最近は補助金やIR、SDの話題が中心です

私立大学職員の人事評価・考課の一例について

最近、文部科学省中央教育審議会の大学教育部会では、職員の資質向上等に関する論点 の資料の中に「高度専門職」が出てきて論議されています。

高度専門職は、第31回教育部会資料「資料1-1 職員の資質向上等に関する論点」に次のように記載されています(一部のみ抜粋)

大学教育部会(第31回) 配付資料:文部科学省

導入の目的
・学長が適切なリーダーシップを発揮した大学運営体制の構築
・職種を問わない適材適所の人事、教職協同の実現
・職員のスキル向上のためのモティベーション
定義・名称
【定義】大学が行う「管理運営」、「教学支援」、「学生支援」等に関する業務について、大学運営上の専門的知見を有す
る者として国が定める一定の基準を満たす者であって、大学が認める者。
【名称】名称については、業務の実態等を踏まえて今後検討する。
※例えば、「専門職」「専門的職員」「大学運営専門職」等とすることも考えられるのではないか。
※各大学が、それぞれの規模や予算等の実情を踏まえて、「高度専門職」を「置くことができる」ものとする。あくまでも、
各大学の主体的な判断によって設けるものであり、必置とはしない。

 教員でも職員でもない、新たな職という事ですが、職員である自分からすると本学に仮に高度専門職がいたら、どのような人事制度あるいは評価がなされるのだろうと考えてしまいます。(現状でも近い人はいますが、職員かあるいは助手というケースが多い。)

 

そこでまずは私立大学職員の人事考課について少しまとめてみたいと思います。(国立大学職員の人事考課はホームページ等で公表されている大学が多いです。)

例 http://www.kochi-u.ac.jp/_files/00039888/130801jimukei.pdf

※私個人の経験や文献、他大学の職員から聞いた話です。

 

さて、私は(以前にもブログで触れたかもしれませんが)以前は企業におり、営業をしておりました。大学業界に来た際に、当時は人事評価については新鮮でもあり戸惑いもありました。(数字という客観的な指標がない以上、場合によっては考課者によって、恣意的に評価が変わってしまうのではないか)

 

企業での評価は、売り上げが基本であり、売り上げに応じて、翌年度の職能等が決まり、給与等が上がるか下がるかが決定しておりました。また賞与についても、地区ごと、支店ごとに目標予算の達成度によってランク付けがされ、ランクと自分の頑張り具合によって、賞与額が決定されていました。(ようは、自分だけが売り上げ目標を達成していても、所属支店のランクが低いと賞与はたくさんもらえるわけではなかったです)

 

大学に話は戻りますが、大学職員は売り上げという概念は(一部の部署を除き)あまりありません。募集担当部署であれば入学定員を達成したや、就職であれば就職率100%とかという数値を出しやすいですが、これは個人ではなく組織としての数値です。

 

そこで古い資料もありますが、人事考課の事例について、下記が参考になるかと思います。

「Between2002年5月号 大学職員のキャリアアップ」の日本福祉大学の事例。

大学の戦略を各職員の業務目標に落とし込み、企画・管理能力の向上を目指す 日本福祉大学 Between 2002.5

「職員総合人事制度」を97年に新設。篠田常任理事は「大学職員としての基本業務の確立と共に政策企画・管理能力の向上を目指したもの」と説明する。この制度は、5段階に分けられた職能資格等級を土台としている。資格基準に沿って各職員が立てた目標をその達成度で評価するという、「目標による管理」(MBO=Management by Objectives)の手法を取り入れている。業務に対する自己管理意識を高めることが狙いだ。

本学でもありますが、目標管理制度や目標達成をとっている私立大学を聞くことがあります。例えば、個人の1年間の目標を所属部署等の目標から作成をし、1年間でどのように達成するかを考え、実施、最後に自分で評価をするという流れでしょうか。

 

目標管理制度は、日常の仕事ぶりや態度だけではなく、どのような成果を出して、大学に貢献するのかまで求められているとも言えます。(大学職員の仕事の量と質の変化もあるでしょう。関連の本ブログ記事

「忙しい?」を聞くということ~仕事と評価~ - 大学アドミニストレーターを目指す大学職員のブログ

 

さて、私立大学の人事考課の事例として桜美林大学大学院の篠田先生の著書「大学戦略経営論」にいくつか記載されており、いずれも大変参考になります。そこでいくつか気になる所のみをまとめてみました。

・直接の上司(考課者)以外の管理職も含む合議考課

自己評価とフィードバック面接により、各自の能力開発も行うことを重視

・丁寧な段階的評価

・管理者育成の評価(部下から上司へのアンケートを行う)

・課全体で議論してからの個人の目標作成

 大切なのは公正性のある納得できる人事考課であり、そのための創意工夫を各大学はされているかと思われます。(その為に、考課者研修も大学は多いのではと思います)

 

今回は事例の紹介のみですが、数値目標を持ちにくい職員が納得性のある公平な考課の答えというのは難しい問題です。また職位や職能制度などとも絡む問題ではあります。一番大切なのは、各職員が組織や部署の課題を捉え・理解し、自分が今できる一歩より半歩先の目標を設定できるかだと考えています。

 

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