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大学アドミニストレーターを目指す大学職員のブログ

高等教育関連の話題が中心。最近は補助金やIR、SDの話題が中心です

COC+の申請要件及び申請資格から考える大学改革の方向性

文部科学省補助金について、本ブログで何回も書いており、先日も大学教育再生加速プログラムの申請の厳しさについて記事を書きました。

 

as-daigaku23.hateblo.jp

 

さて、今回は先日公表された平成27年度大学教育再生戦略推進費「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業(COC+)」の公募要領から、申請要件及び申請資格について気になった点についてまとめました。

平成27年度「地(知)の拠点大学による地方創生推進事業」の公募:文部科学省

 

COC+に申請するためには、次の条件をクリアする必要があります。

①申請資格は、所定の項目に該当しないこと

②申請要件を申請時、もしくは平成30年までに全学で満たすこと。

なお、いずれも昨年度のCOCの公募要領には記載されていなかったものであり、今年度から補助金を申請する条件がかなり厳しくなっています。

(言い方を変えれば、申請資格及び申請要件に引っかかる大学は、「退場して結構です」とも暗に言っているのかもしれません)

 

まずは、申請資格についてです。いずれかに該当する大学は申請することすらできません。

①学生募集中の大学

②認証評価で「不適合」の判定を受けている大学

③いずれかの区分の直近の修業年限期間中、連続して規定の収容定員充足率を満たしていない大学

  基準 学部・短大・高等専門学校は70%、大学院(修士)は50%(なお、今年度は修士課程の基準はCOC+には適用しない。(一部省略しています)

⇒①及び②はあまり当てはまる大学はないかと思いますが、③は実はかなりあるのでしょうはないでしょうか。(特に気になるのは、大学院の50%は今年は適用しないとしても、次年度以降は適用する可能性があるという事です。個人的には、大学院のほうが深刻な問題であり、該当する大学は少なくないと思っています。)

 

④私立大学等計上補助金で前年度に不交付・減額の措置を受けている

⑤平成26年度の大学教育再生戦略推進費事業の評価(事後評価及び中間評価)で中止や目的を達成できていないと評価された大学(対象事業例 グローバルCOE等)

⑥設置計画履行状況等調査で「警告」が付されている

⑦設置等の認可の基準を満たしていない等

 

⇒⑤は以前補助金を申請、採択されて事業に着手したけど申請時の目的に達成していないと評価された大学ですね。また先日公表された履行状況報告書の結果で「警告」の大学もダメとの事(今年度は該当の大学はなかったはずです)

 

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 申請資格を見ると、「大学として最低限の基準を満たし、存続できますか」という事が問われていると思います。ただ地方の大学で本事業を国立大学と私立大学が連携して申請しようと計画中に、(特に私立大学は再起をかけている中)私立大学は泣く泣くあきらめないといけない例も少なからずあるのではと推察されます。

 

続いて申請要件です。内容を見ると大学教育再生加速プログラムとほぼ同じ内容になっています。

①全学的に定められた入学者受け入れ方針(アドミッション・ポリシー)、教育課程編成・実施の方針(カリキュラム・ポリシー)、学位授与の方針(ディプロマ・ポリシー)が各学部(短大、高専にあっては学科)で定める各方針に反映されていること。また、その内容がホームページ等で公表されているとともに、各学部(学科)のカリキュラム編成等に反映されていること。

② 全授業科目において授業計画(シラバス)が作成され、かつその内容として科目の到達目標、授業形態、事前・事後学修の内容、成績評価の方法・基準が示されていること。

③ キャップ制の採用など、全学生を対象として単位の過剰登録を防ぐための取り組みが行われていること(キャップ制を採用している場合は、その上限が適切に設定されていること)。

④ 学部で教育を行う全専任教員を対象として、教育技術向上や認識共有のための FD が実施されていること(各年度中に全専任教員の4分の3以上が参加していること)。

⑤ GPA 制度などの客観的な評価基準を導入し個別の学修指導に活用していること。※短大・高専を除く

文部科学省が通知する「大学入学者選抜実施要項」に規定する試験期日等や募集人員の適切な設定(推薦入試の募集人員の割合、2以上の入試方法により入学者選抜を実施する場合における入試方法の区分ごとの募集人員等の明記 等)を遵守していること。※高専を除く

⑦設置計画履行状況等調査の対象となっている大学において、「是正意見」が付されている場合は、当該意見が付されていない状況となっていること。

 ⇒上記について、全学で達成していることが重要な要件ですね。特に教育改革としてやらなければいけない事が多いです。そして気をつけるのは④であると思っています。このブログは大学関係者の方が多いと思いますが、各大学のFDの参加率はどのぐらいなのでしょう?要件では4分の3以上となっていますが、FDは大学設置基準によって努力義務になっています。そこから考えると4分の3以上を達成すればいいかというと疑問です。

申請要件は今まで論議されてきたことをきちんとやっているのか、もしくは数年以内に実施する覚悟を問われています。まああまり高いハードルでもないような気がしますが、申請要件が同じ昨年度の大学教育再生加速プログラムやCOCの申請状況を見ると今年は昨年度のCOCとは申請の傾向は異なるかもしれません。 

 

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今後は、申請要件及び申請資格すら満たせない大学は出口はあちらですと言われてしまう時代は近いうちに来るのかもしれませんね。個人としては、このあたりは各自の将来にも関わる内容なので、若手中堅の職員には理解してもらわないとならない部分だなと思っています。