大学アドミニストレーターを目指す大学職員のブログ

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大学職員という競争優位ではない閉鎖的な村社会

(はじめに、今回は私が経験した狭い世界をもとにした話ですので、大学によっては様々な事情・状況があることはご承知下さい。)

大学職員のスタッフディベロップメント(Staff Development)、いわゆる研修の必要性については、もう何年も言われている事です。私自身も、学内や近隣大学、同じ分野の仕事をする人たちと勉強会の開催や参加などをしていますので、こんな事を言う立場ではないのですが、ずーっと心の片隅にあるものがあります。

 

「何故、SDをやらないといけないのだろう?むしろ、何故これほど大学・高等教育業界でSDが必要と言われているのだろう?」

 

組織の発展・維持の為、新人をいち早く戦力とするためなどの必要とする理由が様々ある事は分かっています。でも不思議なのは、SDをやろうという時は、組織としての考え・観点が非常に強いなと感じます。人事部が企画する研修はともかく、若手職員の業務外に行う研修でさえも、管理職達から様々な圧力を受けました。

 

そこで次に思うのは次の事です。

「SDは、何故個人の成長などの個人・個々の主張から議論があまりされないのだろう。SDに取組むのは自分の為ですというのは、良くない事を考える人は多いだろうな」

さらに

「大学職員は、表立っては「同期より早く出世したい」と考え、個人で研修や勉強することは非常に好ましくないように思われるのだな」

私自身、勉強しアウトプットしていることは、学内の職員で知っている人はごくわずかです。また先生方のほうがこの事について非常に後押ししてくれています。

 

まあこんな事が広まっていくと、入職後数年で大学職員から事務職員へと体質が変化し、組織として淀んでいくのではないかと思います。

 

大学職員は、営業のように数値として結果が出るものではなく、競争がないのがいい所だとおっしゃる人もいますが、これからの大学職員はもう少し利己的になってもいいのではと考えています。

今後大学が潰れていくかもしれない時代に、大学職員が大学職員としてのキャリア(大学職員として生きていく覚悟)を考えるのあれば、組織としてだけではなく個人としてのキャリアを考える必要があるのではないでしょうか。