大学アドミニストレーターを目指す大学職員のブログ

高等教育関連の話題が中心。最近は補助金やIR、SDの話題が中心です。

平成27年度私立大学等改革総合支援事業 タイプ1(教育の質的転換)のH26からの変更点

私立大学補助金担当者は、内容が気になっていた私立大学等改革総合支援事業ですが、今年度は昨年度と比較して若干変更点が見られました。

そこで変更点全てではありませんが、個人的に気になる点をいくつかピックアップしてみました。

①IRの定義等の一部変更

「IR」とは、学修時間・教育の成果等に関する情報の収集・分析を必須とし、大学等が自ら置かれている客観的な状況を収集・分析するだけでなく、内外に対して必要な情報を提供する活動等を含む。

 H26は学修時間や教育成果の情報の収集分析を行っていれば該当したものが、内外に対しての必要な情報を提供する活動が含まれたのは大きな変更点ですね。情報だけ集めて、分析にひたるIR室はもってのほかです。例えばファクトブックの発刊なども検討する必要があるかと考えられます。

 

②学生の学修時間の実態や学修行動の把握の点数の変更

過去のブログ記事でもふれましたが、昨年度は把握については選定校は96%が出来ていました事もあるかと思います。それでも5点満点ですので小さくはない項目でもあります。 

as-daigaku23.hateblo.jp

 

③教員の評価制度が、評価するだけではなく処遇に反映しているかが追加

処遇とは何を指すかは、「昇任や給与などの処遇」とあります。ただ、例えば教員表彰制度の優秀者に副賞は該当するかどうかは問い合わせる必要がありそうです。しかし昇任は論文や著書があるかなど昇任するための要件がある大学もありますので、個人的には昇任を処遇とするのは難しいなと感じます。

 

④学力を構成する3つの要素を踏まえた多面的・総合的に評価する入学者選抜を実施しているか(新設)

ア 多面的・総合的な入学者選抜を実施しているか

イ アドミッションオフィスの整備・強化

ウ 入学者の追跡調査等による選抜方法の妥当性の検証

 特に気になるのはウの入学者の追跡調査等による選抜方法の妥当性の検証ですが、入学後の学生の成績や留年・中退率、卒業後の進路等の調査を行っていると記載されています。

ここはIR等の部署が担当することも考えられと思いますが、IRはデータの分析や調査等を行い材料等を提供することはあっても、入学制度の妥当性の検証はアドミッションオフィス等が行う必要があると考えています。

例えば入試に関する自己点検委員会を組織してそこで検証を行うのがいいのではないかと思います(内部質保証のサイクルを入学試験等にも行うということですが、ここは認証評価にも必要な事項です)

例えば明治大学では、入学センター自己点検・評価委員会というのがあるそうです。

www.meiji.ac.jp

(困るのが、アドミッションオフィスがIR室に調査や検証を丸投げして、結果は何も活かされることなく、募集のための入試制度を構築し続けているという事でしょうか)

昨年度は、私立大学等改革総合支援事業のタイプ1の選定ラインは100点満点の78点でした。今年は設問の追加により106満点となっています。個人の予想としては、選定ラインは88点前後と思いますが、どのような結果になるかは非常に楽しみです。

 

前回書いた事ですが、このような事を学内で言うと補助金取らなくてもいいのではという声も少なからずあります。しかし補助金が年々減額されている事もあります。その点を踏まえ、じゃあ自分達の給料や授業ならカリキュラムを見直し体系化にそって科目のスリム化を行うといった何らかの方策をする必要があります。

 

as-daigaku23.hateblo.jp

 そもそもそのようなことを言える時点でまだ幸せなのかもしれません。地方の大学は、そんな事さえ言う余裕はない大学は少なくないと聞きます。

このタイプ1にある項目は最低限の事であり、さらにどのような特色を出すかを考えないと大学は生き残っていけないと考えています。