大学アドミニストレーターを目指す大学職員のブログ

高等教育関連の話題が中心。最近は補助金やIR、SDの話題が中心です。

教育の改革・質保証へ大学職員の関わりとできる事

 私が学校法人に入職した頃は教職協同が言われてはいたものの具体的には何が教職協同なのか、また職員は事務作業に従事し教育に少しでも関わろうと思うものなら「これは教育だから、職員が口を挟むな」などと言われた事もありました。

 

 しかし近年大学は、社会情勢の変化や要請、18歳人口数の低下、大学間の競争、グローバル化また地域創生への期待など様々な状況や要望にさらされ、大学自身も生き残る為に各大学は様々な施策を打ち出しています。マクロでは、大学の在り方の検討(私立大学であれば建学の精神を現代に合わせて読み替えたり、大学全体のディプロマポリシーの策定)や学部学科の改廃などが挙げられます。学部の改廃については、ここ数年は教育や看護など資格が取れる学部等が人気ですが、医療系はかなりの投資が必要ですので経営的に見ると厳しいのではないかと思います。

 その他にも単位制度の実質化や、アセスメントポリシーの策定、アクティブラーニングの導入、補助金の申請なども挙げられます。

 

 そもそも教育の改革や質保証には職員はどのように関わればいいのでしょうか。最近は高度専門職の話題もありますが、ここでは大学職員として教育の改革や質保証にどのように関われるか想定できることを経験をもとにいくつか挙げていきます。

 

○学部の改廃

 新しく学部を作ろうとした際に、最近は科目を集めてカリキュラムを構築、申請するだけでは学部設置の認可がされません。認可申請にはテクニックが必要です(例えば先生方の業績書を提出する認可申請の場合も書くべき事項や担当科目との整合性の確認が必要)また学部等を設置する際に、設置の趣旨という何故その学部を設置するのか、また内容はどうのようなものかといった書類を作成する必要がありますが、私の周りでは職員が原案を作成している事が多いように見受けられます。

 

○アクティブラーニングの推進

 アクティブラーニングという言葉は、グループディスカッションといったグループ活動を示すものだという認識があるように感じるのですが、アクティブラーニングはグループ活動に限ったものではありません。さて、職員は何に関わるかは難しいですが、アクティブラーニングそのものよりも、アクティブラーニングを行う為の環境づくり、教員の負担軽減策など打ち出すことが必要です。例えば教室等の学習環境の整備、TAやSA制度の構築(SA制度だけ構築するのではなく、管理方法やSAの研修方法などの立案も不可欠)が挙げられます。

 

○単位制度の実質化に関わる方策の立案

 単位制度については過去に触れたことがあります。 

as-daigaku23.hateblo.jp

as-daigaku23.hateblo.jp

  (先のアクティブラーニングも含まれますが)単位制度の実質化の方策とは言っても学生の学習時間を増やす(ここには賛否があります)といった支援も含め、シラバスの様式を改訂案の作成(そのために高等教育政策や他大学の事例の調査)や学生の調査(学修行動調査等)も挙げられます。調査は教員といった風潮が強いような気もするのですが、調査設計はともかく、調査の実施や結果(速報値)の作成などは職員でも充分にできることです(寧ろ、エクセルレベルでできる事は職員がやるべきと思います)また調査について言えば、複数の教員のプロジェクトで実施した場合は各分野の流儀から色々主張される事があるので、それをマネジメントするのも大きな仕事です。

 

 3つほど、例を挙げてみましたが、大学教育再生加速プログラムや私立大学等改革総合支援事業といった補助金申請や自己点検評価も職員は大きな役割を果たしているケースが私のまわりでは多いです。特に同年代の方がやっているという印象です(私自身はそのような役割を果たさなければならない年代になっているのかもしれません)

 ここ数年で職員が行う仕事も処理をすればいいから、高等教育政策や関連法令、学内の諸規定を理解し、問題解決や企画立案・調整など果たすべき役割は大きく変化しています。

 以前、本学の採用説明会の際に若手職員は業務のシンプル化など、職員は事務作業をするだけではありませんと説明していた事がありました。業務のシンプル化は大事ですが、中には教育改革や質保証は非常に世話のかかる案件も少なくありません。事務職員としての意識も重要ですが、所属は事務組織ではなく大学ですので、職員自身も教育改革や質保証の理解の上、取組む必要があると感じています。