大学アドミニストレーターを目指す大学職員のブログ

高等教育関連の話題が中心。最近は補助金やIR、SDの話題が中心です。

何故、大学職員は人気職種と思われるのだろう

 散髪は若い頃は美容院に行っていたが、この年齢になると理容室のほうが楽で、個室か半個室の理容室で散髪する事が多い。いや、この記事は散髪の話ではなく、散髪時によく「(仕事は)何をしてらっしゃるのですか?」と聞かれる事についてである。

 いくつかあるのだが、まあ次の3つである。

①「教育関係です」と大きい範囲でいう。

②「大学です」と答える。ただし、その後に「教員なんですか?」と聞かれる事が多い

③「大学の事務職です」と答える。

②については、「いや、職員なんですよ」と答えるのだが、「大学職員は人気ですよね!」と言われる事もある。まあ理容室に限らず、色んな所で言われるし、中途募集をすると倍率はかなり高いとは聞いている。

 でも、何故人気職種なのであろうか?例えば、私の親は、私が小さい頃に「友人の大学職員が定時で帰れるし、仕事もそんなに忙しくないと言っている」と言っていたような気がする。そして、今でもそのイメージはあるのだろう。また私が、夏休みや冬休みは企業よりは長いという事を見ているせいかもしれない。

 また例えば世間的にはこんなイメージがあるのだろうか?

○事務職である。←これ多いのではないだろうか?ただ、今は職員も多様化しているし、募集は営業色が強い場合があるし、地域連携や産学連携は自学の教育研究を理解して交渉して事業を進めていく事もある。どちらかという事務作業だけをやる専任職員は若いうちだけで、今は広い範囲の知識や情報収集力、問題解決力は最低限必要

○定時で帰れる。←大学や部署、シーズンによる。年度末はどこも忙しいし、ピークの波はある

○ストレスが少ない。←そんな事はない。組織や人間関係による。

○仕事が楽←否定は出来ないが、大学や部署、人によるしか言えない。(これは思ったより楽だったというのと、仕事をやらないから楽とかいくつか混在している気がする)

○給料が良い←他のブログで大学職員の給料に関する記事があったりと、もの凄く良い事例が紹介されている。言うなれば、同じ業界で外資系のトップクラスの給料が紹介されているようなものである。地方の大学で、定員割れをしている大学はかなり悲惨であるとも、友人から聞いている。

○安定している←大学の中にいて、学内外の情報を見ていると、突然倒産というようになくなる事はないが、なくなる可能性だって0ではない。

 では、世間からは大学職員はどのように描かれているのだろう。朝日記事や朝日関連雑誌のデータベースで、見出しが大学職員がついており、不祥事や犯罪、人事についての発表を除いたものをピックアップしてみた。(毎日新聞は該当なし、読売は教育ルネサンスに大学職員に関する特集がある)

月日 媒体名()内は
号数など
タイトル
2016/12/19 アエラ(028) 大学職員って今も勝ち組? 非正規雇用と転職組が増え環境激変中
2016/7/23 朝日新聞(教育1) 大学職員も、海外に学ぶ ビジネス英会話の研修採用 国際化の意識高める
2014/11/30 朝日新聞(朝刊 千葉首都圏・1地方) 大学職員にスキルアップの場 市川で勉強会 /千葉県
2014/8/1 朝日新聞(朝刊・教育1) 大学職員、進む「プロ化」 経営・広報・就職支援、高まるニーズ
2013/6/7 朝日新聞(夕刊・1社会) 大学職員、シューカツ人気 「安定、転勤は限定」に魅力 【西部】
2010/9/20 アエラ(032) 大学職員になりたい ブランド力向上に貢献、数千人応募の狭き門
1989/1/26 朝日新聞(朝刊・5面) 男女格差大きい大学職員

 上記の表は、年代の新しい順番に見出しのみを一覧にしている。そもそも実態を探るにはサンプル数が少なすぎるのだが、近年は職員の高度化や厳しさについて紹介されているのではないだろうか。(私個人の感覚であるが、非正規雇用と転職組は他大学の状況を聞いても確実に増えていると思う。特に転職組は募集やキャリア支援でもかなり多いし、話をしていると何となく分かる気がする。)

 

 この記事は大学職員が人気職種である事を否定や批判をするものではない。ただ上記の表にあるように、非正規や転職組の増加、プロ可などは少しづつ進んでいるし、旧来のイメージとは異なる事は知っていただきたいし、自分たちも努力をしなければならない。また事務作業は基本だが、それだけをしていればいいわけではなく、根拠や背景を踏まえ、事務作業をこなすから、仕事をするのである。

 

 最後に余談であるが、先日家族と出かけていると、所属機関の教員から電話が来て、某所の中長期計画や方針と具体化した計画について話し合っているのを(昔、某大学で働いていた)家族が聞いたらしく、「方針や計画策定の仕事をなんで担当してるの?それは先生方の仕事ではないの?」と聞かれた。人によるのだろうが、そういう仕事も大学職員であっても担当している一例であるが、役職が上になればなるほど、こういう仕事が増えていくのであろう。