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研修等の講師を呼ぶ時の手続きと注意事項

 仕事がら、講師を招聘する事が多いです。まあ大概はFDやSDといった関連のものですね。そこで大学の研修を主として、自分が講師の先生に来ていただく時に、やっている事を備忘録としてまとめました。

 なお、大学によって関連の規程も異なるかと思いますので、本記事はご参考までにして下さい。

  

1.講師の手配

 研修を企画する際、大学では何が課題か、今度どうしたらいいかのかをふまえ、アンケートや聞こえてくる声をもとに、どのような講師をお呼びしたらいいかを検討します。自分の場合は、何かしらの面識があるか、面識がある方から紹介いただける先生にお願いする事が多いです。

 講師の先生には、日時案を打診するとともに、直接面識がない方には、こちらから出向いて打合せをお願いしています。本学の現状や課題、そしてその為の研修の位置づけや目的についてご理解いただき、趣旨に沿った話やワークショップを行ってもらう為でです。

 

2.講師の謝礼や旅費はどうする?

 謝礼額は、所属機関は研修講師については規程ではなく稟議で対応しています。いつも悩むのは謝礼額でして、講師の職位や実績、拘束時間もふまえて検討しています。あと、源泉徴収額を謝礼に含めるか含めないかは、大学や担当者の考えにによるかもしれません。

例えば、謝礼を5万とした場合、50,000×10.21%=5,105円の源泉徴収すべき所得税額及び復興特別所得税を支払う必要があります。

No.2795 原稿料や講演料等を支払ったとき|源泉所得税|国税庁

私の場合は、現金で謝礼を渡す場合が多いので、小銭を渡すのははばかられて、5万ぴったりで渡せるようにしています。

50,000÷0.8979で源泉徴収を抜くとぴったりの金額が出ますね。

旅費については、原則実費としていますが、国税庁のHPには下記のように記載されています。

No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは|源泉所得税|国税庁

謝礼、研究費、取材費、車代などの名目で支払われていても、その実態が報酬・料金等と同じであれば源泉徴収の対象になります。しかし、報酬・料金等の支払者が、直接交通機関等へ通常必要な範囲の交通費や宿泊費などを支払った場合は、報酬・料金等に含めなくてもよいことになっています。

こちらでチケットを手配して、講師に渡せばいいのですが、中々も難しい場合がありますし、実費で源泉を入れると講師の先生の負担が出てしまう場合があるので考慮が必要です。

最近は、旅費と謝礼を含めて○○円でどうですかとお話をさせていただく事が多いですね。

 

3.研修前後の手配について

 例えば、遠方であれば前泊か後泊の手配は必要か?、宿泊先は大学近辺?それとも前後の日程を鑑みて別の場所?かの確認が必要です。部屋については、喫煙可能か禁煙かぐらいは最低限確認しておきましょう。

 宿泊先には事前にお金を払っておくか請求書払いにしておけるか(講師の先生にはチェックインのみで財布は出させないように)、昼食や夕食の手配は必要か(もしくは本学関係者と一席設けるか)、その際に好き嫌いやアレルギーはあるかもそれとなく希望を聞いておきましょう。

 また資料はいつまでにもらえるか(含む印刷時の指定)も重要ですね。

 

4.研修当日の手配について

 パソコンは会場で用意するか、それとも講師のものを使用するかは講師と打ち合せしておきましょう。またポインターも同様でして、中にはご自身で日常使われているポインターを持ち込まれる場合もありました。

 また演台の上におくもの(水、コップやお手ふきなど)はきちんとあるか、講師の当日のスケジュールや動線は学内(担当者)で共有しているか、大学へ来る際と帰る時の足はタクシーを使うのかといった事も確認が必要です。