読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

大学アドミニストレーターを目指す大学職員のブログ

高等教育関連の話題が中心。最近は補助金やIR、SDの話題が中心です

大学ポートレートから見る私立大学のアセスメントポリシーの理解

雑感

最近の大学教育部会では、3つのポリシーがよく議題に上がっていますが、今回は以前少し紹介したアセスメントポリシーの話です。

 

さて大学ポートレートが公開されて、だいぶ日がたちました。大学ポートレートには、3つのポリシーや様々な数字や教育の取り組みが掲載されています。またアセスメントポリシーも書く欄がありますが、私立大学にのみ絞ってアセスメントポリシーを見てみました。

<参考>過去のアセスメントポリシーに関わる記事

as-daigaku23.hateblo.jp

サンプル数は40もないのですが、各大学のアセスメントポリシーの欄に記載されているものを見て感じた事を整理してみます。

まずアセスメントポリシーの定義を確認しましょう。大学ポートレートには次のように定義がされています。

学生の学修成果の評価(アセスメント)について、目的や達成するべき質的水準と具体的な評価の実施方法などについて定めた学内の方針を活用した取り組み。 

 これをふまえてアセスメントポリシーにどのような事が記載されているのでしょうか。

よく記載されており、気になったのは次の5点です。 

1.学位授与や単位認定の取組みになっている。

シラバスを明示し、科目の到達目標をクリアして、単位取得が可能のであり、単位を積み重ねて学位を授与する。

2.学習支援の取組みになっている

・GPAが低い学生に積極的に指導している。

3.成績評価=アセスメントと捉えている

・卒業単位の科目区分の取得単位表を表記

・成績基準を表記

4.アセスメントは定期試験等で行っているとしている。

5.到達目標を履修の手引き等に明記していると表記している

以上、この5点に整理できるかと思います。どちらかというとポリシーより具体的な取り組みを記載している大学が多いようです。そもそも、これらの5つがアセスメントかというとちょっと気になる点でして、成績評価や単位認定をアセスメントと捉えている大学も少なくありませんでした。アセスメントポリシーに記載するのは、単位認定基準や成績評価そのものだけでアセスメントを行うものではないのですので、階層的・複合的に行うように記載する必要があると思います。

 例えばこの本は非常に参考になると思いますので、アセスメントを考える際に一読の必要はあります。(職員が教育のアセスメントなんてと思うかもしれませんが、どのようなツールを用いているのかも紹介されていますので、職員も必読です)

学生の学びを測る ─アセスメント・ガイドブック─ (高等教育シリーズ)

学生の学びを測る ─アセスメント・ガイドブック─ (高等教育シリーズ)

 

また「この大学の記載はいいな」と感じたのは次の大学です。

東北福祉大学神奈川歯科大学東海大学東京医療保健大学立教大学金沢工業大学関西国際大学

特に東北福祉大学関西国際大学の内容は見ておくと参考になります。

 

アセスメントの議論はまだまだこれからですが、大学ポートレートを見る限りはだいぶ誤解をしている大学も少なくないようです。これに関する参考文献もまだ多くはありませんので、高等教育政策の動向も見守りながら、各大学で今後どのようにアセスメントを実施していくかの仕組みを構築する必要があると思います。

(アセスメントに関する研究や勉強会はあまりないので、今後そのようなものも開催されるといいなと思いますが、講師がいない難しい分野ですね)